ラムザ…
今週のお題「やり込んだゲーム」
やり込んだ…という程でもないが、ゲームで書けるのは FINAL FANTASY TACTICS についてのみである。
私の生家は当たり前のようにうっすらとした男尊女卑が漂った家庭だったので、ゲーム機もゲームソフトも基本的には弟の物であり、実質的に父と弟のいない時間が私がゲームを出来る時間だった。
私が男寄りの考え方で生きてきた事は家庭内で卑下される存在として生きたくなかったからか、男子を望んだどちらかの(もしくは両方の)親にスカートを履く事も髪を長く伸ばす事も許されず過ごした時期があったからなのか、または その両方なのかは自身で判断しかねるところであるが、とにかく堂々とゲームが出来る環境ではなかったわりにゲームが好きだったのである。
弟と仲が悪かったわけではない。比較的良い方だと思う。弟がゲームをするのを隣で見て楽しんだりもしていた。
そして弟が貸してくれたゲームの1つに FINAL FANTASY シリーズのTACTICSがあった。
そのような家庭環境であるため私自身は FINAL FANTASY の他のシリーズはやった事がない。ストーリーなども全く分からないわけで、ゲームが好きと言ってもその程度なわけだ。
クリアするためにただひたすらにミッションをこなし、レベルを上げていく…その地道な作業を繰り返し、楽しんでいた。
そして ある日 主人公ラムザの年齢が28歳になっている事に気付き、慌てた。
知っている人はご存知のとおり、知らない人も調べれば分かる事だが、ラムザは美少年設定だ。中性的な美しさを持つラムザ…2次元の存在ではあるがうっすらとした憧れを持っていたのである。女子高生だった当時の私は、2次元とはいえ ついこの間まで同年代だと思っていた心のアイドル的存在が気付けばもう おじさんに近い歳になってしまっている事に気付き、動揺した。(当時のアラサーは今程 若くない)
『せめてこれ以上 歳をとらないうちに…』と、急いでラスボスを倒しにいった。それきりで終わりにしてしまったゲームである。
年齢の設定など無ければ、もっとやり込んだのかも知れない…そういう理由で他のどのゲームより思い入れがあるのだろう。
最近はゲームとは無縁の生活だが…保育園児の息子がゲーム機を欲しがるようになるのは あと何年先くらいだろうか…『何か好きになれる良い作品に出会えると良いな。』と思っている。